2024.07.16
かつての水たまり 屋根のある場所
は ま や 野村みずほ 二人展「かつての水たまり 屋根のある場所」
2024.07.10 wed – 07.15 mon
@イロリムラ
大阪での二人展が無事終了しました。
昨年9月にはまや氏から二人展のお誘いをいただいて、二つ返事で開催が決まりました。
はまや氏は小学校・中学校を共に過ごした友人で、挨拶文にも書いたとおり、関西と大学になじめずにいたころ家族ぐるみであたたかく接していただいた恩があります。
いつか恩返しをしたい、しかし自分にできることなんて何があるだろうか……と何もできずにいたので、これ幸いと便乗し、二人展で感謝を表すことにしました。
描くモチーフは、はまや家と、大学と、制作室周辺と、京都の生活、帰省した鹿児島で選定しました。
大学時代の合評のときのように、わたしは誰かに絵を見てもらいながらエピソードを話すのが好きなようで、むしろ自分の話がしたいがために絵を描いている節があります。
今回も、風景などはわりあいニュートラルに見ることができますが、親しい人物を描いたものは「きっと観に来てくれるだろう」という前提で、その人と話すために選んで描きました。
はまや家のみなさん、大学の友人先輩後輩、地元の友人など、絵を前にして描かれていることだけでなくそれ以上のディティールで話をして、同じ時間を共有していたことが実感でき、懐かしく、うれしかったです。
開催場所のギャラリー、イロリムラさんは、過去にはまや氏主催のグループ展で作品だけ飾ってもらったことがありましたが、訪れるのは初めてでした。
駅、それも梅田からも近い良い立地、あたたかみのある室内、展示室が数部屋ありほかの作家さんとの交流もあり、オーナーさんもおやさしい。とても素敵な場所でした。
イロリムラ周辺で活躍するはまや氏の作家仲間のかたもたくさんご来場いただき、ご挨拶させていただきました。人見知りのためうまくお話できてはいなかったでしょうが、物腰柔らかく楽しいかたばかりで、お見送り後毎回「いいひとだった……」「せやろ?」のやりとりをはまや氏としていました。
会場にははまや家のみなさまだけでなく、遠方に住む野村家もなぜか全員集合してくれました。家族ぐるみで友人のため、久々の再会のきっかけをよいかたちでつくることができよかったです。
はまや家のご両親は、この二人展が感慨深く泣いてしまったそうです。少しでも感謝を表せればと思っていましたが、思った以上に喜んでくださいました。
大学卒業以来会えていなかったかたや遠方の友人も何人も来てくれて、わたし自身もとてもうれしかったです。
ほかにも、行くことはできないけどとお花をいただいたり、開催おめでとうと連絡をいただいたり、前回の個展でもそうでしたが、展示をすると人のやさしさにたくさん気づかされます。
このやさしさにどう恩返しをしたらよいのか、返せるときまで受けた恩を忘れず、また制作を続けていこうと思います。