2016.02.10
京都在住観光記 六角堂
「京都在住観光記 六角堂」
切りっぱなしキャンバスに油彩
本日から14(日)まで、京都市美術館にて京都市立芸術大学制作展が開催されています。
学校を挙げての作品展示で、全校生徒が日頃の創作の成果を発表する年一回の貴重な場です。
わたしは油彩画8点を展示しております。
「京都在住観光記」と題した作品群。
上の画像はその一つで、前の記事と同じ友人が写りこんでいます。
三条烏丸あたりにある六角堂の裏に回ったあたり。
このシリーズは年末から続けているもので、京都に住んでいるなかで撮影した写真をもとに肩ひじ張らずに描いています。
京都には有名どころがあふれておりますので、そこがどこだかわかる人もいる。
けれど観光客が撮ったものとも違うような、住んでいるよそものならではの視点で京都を捉えたい。
観光客が撮ったものとわたしが撮ったものは、記録という意味では同じですが、わたしの写真は完璧さを求めません。撮るときに構図云々は気にしない。
見知らぬ人が写りこんでいたり、大事なものが切れていたり、遮られていたり、ぶれていたり。
実際、この青い服の友人に「写真が下手」と揶揄されたことがありました。
そうと言われちゃ上手になってやろうと思い、しばらく真面目に構えて撮影をしてみた時期があります。
そのときの写真を振り返ると、おしゃれだったりお手本通りだったり、 SNSに大量に上がっているような、 面白味を持たない写真ばかりになっていることに気づきました。
それらは全然生っぽさがない。自分の見たものと画像との距離が生じてしまう。
そういったわけでいままで通りの瞬間をとらえる方法に落ち着いたのでした。
作品の陳列後に先生に講評をいただき、このシリーズへの新たなヒントを頂いたので、他の制作の傍らにでもこれからも取り組んでいこうとおもいます。
ぜひ作品たちを観にいらしてください。